「ただ一つの正解」などない
最近、職場で後輩の指導をしていて思うのですが、
若い人、特に「ゆとり教育」以後の世代の方々の特徴として、
「ただ一つの正解」を求めるきらいがあります。
わたくしのような、「詰め込み式教育」でもって、丸暗記を強いられていた世代と違って、「ゆとり教育」以後の世代は、多種多様な価値観に柔軟に対応すべく教育されてきたはずなのに、彼ら「ゆとり教育」以後の世代の方が、我々「詰め込み式教育」世代よりも「ただ一つの正解」を求めているように思うのです。
でも、そんな「ただ一つの正解」を求める方々に、申し上げます。
この世の中には、「ただ一つの正解」などというものは、ないのですよ。
「正解」というものがあるとすれば、それは、「あなた自身にとっての正解」でしかないということです。
人の価値観や正義感というものは、人が10人いれば10通りの価値観や正義感があるのです。
あなたは、「10通りも正解があっては困る」とお思いになるでしょうか?
でも、正解が一つしかない世の中よりは、はるかにましだと、わたくしは考えます。
それぞれの「正解」を持ち寄って、議論を重ねて、それぞれの「正解」を切磋琢磨し、より良い「正解」に鍛え上げる。
それこそが、仕事の質を高め、世の中を前に進める、ただ一つの道であると、わたくしは考えます。